2011年7月30日土曜日

エスペラントとロジバンの主観的比較

エスペラントは入門が極めて簡単である。
はじめようと思えばその日の昼休みにはじめて、帰路の電車に揺られながら読み進めると、家につくころには「Mi amas vin.」くらいの文なら文法的に説明できるようになる。次の日には簡単な挨拶をすべて覚え、
3日目には簡単な自己紹介ができるようになる。実はこれがエスペラントの罠なのだ。簡単簡単と思っているうちに、あっという間に初級は終わる。そして中級へ。ところがここに壁がある。ちょっと小難しい論説文を読もうと思う、あるいはそれを書いてみようと思う。しかし、おそらく大半の人が何度も辞書を引き、苦戦するのではないだろうか?慣用句でもないのに単語は分かるが意味が分からない。え!この単語、基本の2400語に入ってないから知らない。この動詞にはどの前置詞が付くんだっけ?この前置詞の後には動詞の不定形おいていいんだっけ?
文法は16ヶ条だった。確かに。しかし、語法は語の数だけある。
文法を習い、単語を覚え、語法を覚える。この段階を追うが故に、エスペラントは初めは簡単だが、ちょっと行くと山が待っている。

一方ロジバンは言語の構造の専門用語が多すぎて、辟易してしまう。入門が尋常じゃなく難しい。以下は入門講座の一節である。
子音で始まり、一つ以上の連続子音を含み、母音で終わる、それが brivla の形です。最も短いのは5字からなる gismu です。 gismu を幾つか組み合わせて一つにしたものが lujvo です。 gismu や lujvo をさらに他言語の言葉と組み合わせて出来るのが fu'ivla です。いずれも、頭が子音で、内に連続子音を含み、尻が母音、つまり brivla としての形態を有します。どんな ma'ovla が先行するかによって主部にも述部にもなります。(Wikibooksより)
何言ってるか分かりません。この入門を理解できたとしても、ロジバンは一言も喋ることはできない。
具体的な単語を使った例がなかなか出てこない。抽象概念は具体的な事物より覚えにくいのですぐ忘れてしまう。

ところが、もしあなたがWikibooksの難解な入門講座を理解したならば、その先には非常に明瞭な物が見えてくるだろう。そして、いよいよ、エスペラントより簡単な方法で、エスペラントより正確な表現が作文できるようになるだろう。

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